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全方向から観れる「京都大法恩寺 快慶・定慶のみほとけ」

■2018/11/11 全方向から観れる「京都大法恩寺 快慶・定慶のみほとけ」

国立博物館での特別展「京都大法恩寺 快慶・定慶のみほとけ」。

快慶と定慶は平安時代後期から鎌倉時代初期にかけての慶派の仏師。

この時代から仏像の眼には水晶玉をはめ込むようになり、博物館の照明によりキラキラ光ります。

そしてまた、貴族好みのツンとすました平安の仏像に比べると、鎌倉時代は庶民に仏教思想が広まった時代ですから、仏像の表情も親しみやすくなりとてもリアルです。

プロテスタント教会やイスラム教からすると、仏教は偶像礼拝をしていると批判されますが、仏像は偶像ではなく、自らを映す鏡だと思います。

慶派といっても、それぞれの仏師ごとに目の形や耳の形に特徴があるもので、個性を反映しています。

今回の展示の大きな特徴は、360度全方向から仏像を観ることができること。

お寺では観られない仏像の背中が観れるわけです。

隠れた首の後ろや背中の衣のひだの部分にも手抜きがないのは日本の文化ですね。

悟りには至っていない釈尊の十大弟子は、それぞれ人間味あふれる豊かな表情で、何か自分の内面に通じるものがあるような…

投影同一化してしまいます。

古代ギリシアに始まる西洋の石の彫刻は外側のプロポーションやフォルムの美しさに秀でたものですが、日本の木の仏像は内面的な深い光を感じさせるものです。

先日、池上彰の番組で、日本は外国から訪れる観光客数で、スペイン、フランス、ドイツに次いで世界第4位とのこと、アメリカやイタリアよりも上だというのはすごいですね!!!

私たちはもっと誇りをもって、私たちの文化を外国人に紹介してもいいかと思います。



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