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宮崎アニメ「君たちはどう生きるか」は精神分析的アプローチか…

■2023/07/27 宮崎アニメ「君たちはどう生きるか」は精神分析的アプローチか…
宮崎駿のアニメ映画「君たちはどう生きるか」

数年前に吉野源三郎の同名の小説と漫画が話題になったが…

それとは全く別のストーリー。

主人公はコペル君ではなく、牧真人(まひと)

もっとも、映画の中には、吉野の小説が出てくる場面があり、そこからタイトルをとったのは間違いのないこと。


今回の映画はシンプルなポスターのみで、宣伝もパンフレットもなし。
 
観たけど、よく分からなかったという感想を人から聞いていたが…

確かによく分からない内容でしたが～～

ネタバレしない程度に私の感想を申し上げますと…

 
真人につきまとうアオサギ。

アオサギって?

シラサギだったら、白鷺城とか白鷺神社とか思いつくが…

ちょっと調べてみると、アオサギは古代エジプトでは太陽神ラーの使いだったとか…

そのあたりが関係しているのか??

それにしても、今回のアオサギ…の中にからは…変なおじさんの声が～～

サギ…詐欺師なのか???

 
イギリスのフロイト博物館には、フロイトが使っていた診療室がそのまま残っているが、

壁の棚には古代エジプトの遺物がたくさん飾ってある。

フロイトはエジプト考古学の集収マニアで、

地層の下のところに古いものがあるように、人の心の深層には過去の記憶が…というような直感的な発想で精神分析学を創始した。

しかし、フロイトの発想は怪しいということで、

フロイトはfraud(詐欺師)だと揶揄された…
 
そして、フロイトの弟子であったユングはさらに怪しい心の深層へ～～～

私の頭の中で、フロイト、ユングのことと…「君たちはどう生きるか」がリンクしてしまう○○○

 
コペル君の「君たちはどう生きるか」は、周囲に配慮しつつも主体的に生きるというテーマで、臨床心理的にいうと認知行動療法的アプローチ。

それに対して、今回の真人の「君たちはどう生きるか」は、過去に問題の原因を見つけていく精神分析療法的アプローチなのか。
 
真人が迷い込む古い塔の形は、ユングが住んでいた曼荼羅を模した塔をもつチューリッヒ湖畔の家に似ているような…

真人が塔の中に入ると…カウチベッド…

フロイトの診察室のカウチベッドが連想される…

 
その塔の地下にある不思議な世界。

よくわからないキャラばかりだが…

ユングのいう集合的無意識の世界に潜む元型に当てはまるような…

永遠の少年、永遠の少女、老賢人、トリックスター、ベルソナ…

一人だけで生きるということでなく、心の根本にある世界につながることが大切だと宮崎駿はいいたいのか???

それとも、宮崎駿もよく分からないテーマを、まずアニメ化したのか…

 
難解なこの作品だが、宮崎駿最後の作品になるという。

個人の生き方ということにとどまらず、地球という一つの生命体のあり方についても示唆を与えているような…

うまく言葉にはできませんが、確かに監督の並々ならない熱意が伝わってくる作品には間違いありません。





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